Camilla Marcondesがデザインした"Crocheted"は、ブラジル北東部で作られる手作りのレースをインスピレーションにしたジュエリーです。18世紀初頭から続くレース作りは、ポルトガルからブラジルへと伝えられた伝統的な技術で、当初はポルトガル人の女性だけがその技を習得していました。しかし、やがてブラジル北東部の女性たちがその技術を学び、母から娘へと200年以上にわたって受け継がれてきました。
"Crocheted"は、このブラジルの手作りレースのパターンとその繊細なカットアウトを主要な要素として取り入れた、ブラス製のマキシネックレスです。レーザーカットによりシートメタルから製作され、ブラッシュ加工と微妙な古びた仕上げが施されています。12個のカットアウトピースは、花のレースを模しており、ミニリベットで結合されています。首元の締め付けは、軽やかでロマンチックなタッチを与えるグログランリボンが選ばれています。
このネックレスは、"Statement Jewelry"として使用することを目的としてデザインされました。その大きさと存在感から、着用者の個性やスタイルを強調するアイテムとして位置づけられています。また、その製作過程では、レーザーカットの精度と空洞部分のサイズを考慮しながら、多くのカットディテールを小さなピースに入れるという課題がありました。また、これらのピースをどのように組み合わせてネックレスを作るかも大きな課題でした。リベットを使用することで、ネックレスが着用者の動きに合わせて軽やかに動くようにする解決策が見つけられました。
"Crocheted"は、ブラジルの伝統的なレース作りの美しさと、それが女性たちによって世代から世代へと受け継がれてきたことを讃える作品です。その独特のデザインと技術的な挑戦は、2020年のA' Jewelry, Eyewear and Watch Design AwardでIron賞を受賞するなど、多くの評価を受けています。
伝統と現代が融合したCamilla Marcondesの"Crocheted"。その美しさと独自性は、ブラジルの文化と技術の素晴らしさを世界に伝える一例と言えるでしょう。
プロジェクトデザイナー: Camilla Marcondes
画像クレジット: Image #1: Photografer Ernane Pinho
Image #2: Shutterstock License, Edition: Camilla Marcondes
Image #3: Photografer Ernane Pinho
Image #4: Camilla Marcondes
プロジェクトチームのメンバー: Design: Camilla Marcondes
Laser Cut: Harpia Tec Ltda
Mounting: Camilla Marcondes
Finishing: Maria de Fatima Oliveira
プロジェクト名: Crocheted
プロジェクトのクライアント: Camilla Marcondes